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適滴記 TEKITEKIKI
Back Number  65  2008年10月23日(木)                                      

 先日まで2週間山梨県の道志村で過ごす。
 道志村は都内から車で約1時間程の距離にある、山間の峡谷を流れる道志川に沿った全長28km程の細長い形をした600世帯程度の小さな村である。村世帯と同じくらいの別荘数のある別荘地でもあり、山中湖の高級別荘地に隣接する。道志は横浜市の水源地となっており、中心を流れる道志川には山から多くの支流が流れ込み、その支流にも無数の小川が山から流れ込む、とても水が美しくおいしい里である。
 横浜市の水源地として山が守られるいるため、杉や檜の植林されている山の面積も小さく、ケヤキやナラの広葉樹の樹々の景色が広がる。この季節、天気も良かったこともあり紅葉が始まった風景は、稲刈りを終えて吊るされた稲のある田や、畑と相まって、日本の古来からの典型的な秋の里の風景を形成していて大変美しい。
 今回、縁あって道志村に建つ別荘の一角に薪窯を作ることとなった。
 携帯の電波も届かないところで、テレビも新聞もインターネットもない。最初は戸惑ったが2日もすれば慣れるもんで、携帯は一日に2度程留守電などを確認して、緊急のものだけ連絡をとる、新聞やテレビもインターネットもなければそのうちまったく気にもならずに忘れてしまった。
 ここで2週間生活をして気付いたのは、普段の生活の中でいかに関わりの遠い情報の海にどっぷり浸かっているかということである。さすがに新聞の情報くらいはあったほうがいいんやろうけど、日本や世界の情勢に私が多大な影響力を持っているわけでもなく、何も情報がないのも楽なもんやと感じる。こういう場所にいると脳は違う色で活性化する。
 私も将来こういう情報や俗世からの避暑地みたいなものを持ちたいもんである。   
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